2022年11月13日15:05幸せ
こんにちは。
今日は太陽は隠れていますが寒くもなく暑くもなくちょうど良いです。私は今日も日直ですが当直室の窓を開けっ放しで過ごしています。このくらいの気温が1年続いたらいいなとは思いますが四季や気温差があるのもまた日本の良さですね。
前々から話は出ていたのですが、来年1月から母校の大学病院に異動することになりました。本当はもう少しキリのよいところで10月からの予定でしたが、精神科のベッドがコロナ病床にとられていて症例が少ないため延期になっていました。延期しても結局はコロナが収束せずベッドは減ったままですけどね汗 しかし実は異動目前に迫った今でもなお契約を交わせていない状況です汗 秘書さんが手続きにもたもたしていたことも原因ですが、それにしても大学病院は雇用にあたっての提出書類が多すぎる!母校なので入試の際に提出した私の公的証書が残っているはずですが、例えば卒業証明書はまた最初からです。最初からというのはなんと高校卒業から(-_-;) 高校に続いて1回目の大学、大学院、と私の場合は3カ所から卒業証明書と成績証明書を出せと。いやいや高校なんて一体何十年前のことだと思います笑?平日に地元に帰って高校まで取りにいかないといけないんですか…。大学入試の時に高校に行って発行してもらった記憶がありますが、それを提出して大学を受験して、合格して入学手続きをして、卒業してはじめて母校の大学の卒業証明書があるわけだから、最後のだけではだめなんですかね。高校卒業がもし嘘だったとして、その後すべての関門をくぐり抜けて医者まで到達している人がいるとしたら逆にすごすぎですよ。
それに伴い、自分の受け持ちの外来患者さんに異動のことと、他の先生に引き継がせて頂きたいことをお伝えしたところ、仕方ないけど代わってほしくない、私にずっと診ていて欲しいなどと、有り難いお言葉を今のところ全員から頂戴しました。いつもは無表情でおとなしいうつ病の患者さんもこのときばかりはスイッチが入ったかのように迫ってこられて驚きました。これは精神科医になって一番嬉しかった瞬間だったかもしれません。しかも同じ外来日に何人にも言われたので、嬉しい瞬間が太鼓の達人のコンボのように1日の中で何度も立て続けに出現するという夢のような時間を過ごし、私、泣きそうになるくらいには感激いたしました。大学病院はちょっと通えるほどの近い距離ではないのですが、それでも病院代わってもいいから私についていくと言ってくれた患者さんも何人もおられました。精神科は他の診療科以上に患者さんとの繋がりが強いということを改めて感じました。私は患者さんたちにはそれぞれ幸せな人生を送るお手伝いをしたいという気持ちで今まで診察に臨んできたつもりですが、最後に自分が患者さんから幸せをもらえるとは思いもしませんでした。しかし今回はたった2年間で積み上げてきた患者さんたちですから、もしこの地で精神科医を10年も続けていたら患者の数も多くなって1人1人との関係も濃くなるから、後ろ髪を引かれて遠くへの異動などはもうできなくなるのではないでしょうか。
最近愚痴ばかりでしたがささやかな幸せがあることもお伝えできて良かったです。今まで愚痴は吐いていても患者さんにはちゃんと誠意をもって接していましたのでそのご褒美かもしれません(^_^) この幸せにまだ浸っていたいので今回は自分で言うのも許して下さい(o_ _)o
さてこの慢性期病院の月1回の日直は予定通り2022年12月で正式に契約終了となりました。ブログも予定通り次回で終了見込みですのであと1回おつきあい下さい。