2017年04月

2017年04月27日22:01クリクラ③
 クリクラでは大学病院や市中病院の臨床医とお話する機会があります。しかし必ずしも気楽に話しできる感じではありません。それらすべてがクリクラの成績評価の一部となるため私たち学生は意見を自由に言える雰囲気ではないんですね。何年か前の先輩がこういう場で自分の意見を自由に述べていたら担当の先生の機嫌を損ねてしまい、大学の教育担当の教授から呼び出されて厳重注意を受けたと聞きました。そうなるともはや「触らぬ神に祟りなし」状態です。ちょっと風変わりな先生だと何が地雷かもわからないので無難な受け答えしかできないのですが、そういった人に限ってそういった模範回答的な答えでは満足しないらしく、途中からただのお説教に変わります(笑) 
 
「君たちおとなしいねぇ。自分からアウトプットしなきゃ患者さんと向き合えないよ。」 
「そう答えろって教科書にでも書いてあったのぉ?現場でそんなんじゃやっていけないよー。」
「君たちの世代はこんな感じで生きてきたのかー。」などなど。そして
「あのね、医者っていうのはね、〇〇できることがまず一番大事なんだよ。」と言われます。 
まぁ全く学ぶところがないとまでは言いませんが、先生によって言うことがまちまちなので、すべてをうのみにしていたらこちらもやっていけません。 
 またお話といっても10分くらいで終わるようなものではなく、クリクラの時間割の枠の中で2時間とかとってあるので、普通に講義を聞くよりはるかに疲れます。大人数の講義だったら自習したり寝れたりできますからね。私なんか興味がなければ途中から聞くふりだけして他のことを考えたりしていますが、若い医学生は素直で真面目です。何か質問はないかと聞かれればなんとかひねり出して質問をし、その質問に対して揚げ足を取られればすみませんと謝り、先生のとりとめのない話に何度も真摯にうなずき、私からみれば理不尽なことを言われても決して言い返すことなくひたすら耐えております。私は医学生の素直で純粋なところまた立場の弱いところにつけこんで、偉そうに話をする医者たちを軽く軽蔑すらしています(-“-)。 

 なお、1つの記事として紹介するためにこのような書き方をしていますが、今のところクリクラで出会った医師は優しくて面白い先生の方が圧倒的に多くて、こういった輩は一部のみであることは付け加えておきます。

 


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2017年04月21日15:54クリクラ②
 クリクラで病院内をうろうろ歩くことが多くなりました。病棟に行ったり外来に行ったり医局に行ったり。そして改めて大変なお仕事だなーと思う方々によく出会います。それは医局の前の廊下でずらりと立っておられるMRの方々です。自社の薬を売り込むためだと思うのですが、お目当ての診療科の教授あたりが廊下に出てくるのをひたすら廊下で待っておられるのです。個人的には、別にやましいことをしてるわけじゃないのですから「何日の何時に伺います」とアポを取ってから行けばいいのではないかと思うのですが、そこはなかなかそうはいかないようですね。何時くらいに病院に来られてるのかよく知りませんが、とりあえずふと気づいたら立っておられて、少なくともクリクラ生が帰宅するくらいの時間帯まではずっと立って待っておられます。ちょっと聞いたところでは、それだけずっと待ってても会えないこともあるし、会えたとしても時間を取って話を聞いてもらえるわけでもないようです。そこまでしての営業活動ってなんかすごい・・・。逆に言えばそこまでしてもなお、利益が見込めるということでしょうか。確かに大学病院全体で使う薬の量は相当多いので、薬が採用されることはすごい売り上げになりそうではあります。

 それにしてもそのずらりと並んでいるスーツ姿の方々の横を通り過ぎるときは少々萎縮せざるを得ないような空気が流れます。私たち学生に対しても丁寧にお辞儀をしてご挨拶して下さるのです。私は「本当に本当にお疲れ様です」と心の中でつぶやきながら会釈して通り過ぎております。

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2017年04月16日01:05クリクラ①
 クリクラが始まって慌ただしい生活が始まりました。精神を削られる生活にまだ慣れず、平日はバタンキューです(´Д⊂ヽ 予定では平日に当該診療科のメックの講座を見終わることにしていたのですが、なかなかそううまくは軌道にのりませんね。。

 さてクリクラでは初めて患者さんを受け持たせてもらっています。その一人ががんの患者さんで化学療法を受けておられます。 その患者さんは当初がんだとは診断されなかったため、がんだと判明した時には相当なショックだったそうです。また化学療法の副作用もなかなかひどくて、毎日様子を伺いに行っていますが、相当に苦しみ疲れておられて、かける言葉も見つかりません。今の自分にはがんに対する正確で豊富な知識もありませんし、またあったとしてもそれを提供する資格もありません。できることはただただ患者さんの気持ちに寄り添うことでしょうか。

 それでも私がベッドサイドに行きますと笑顔を作って迎えてくれます。ただの一医学生でしかないのですが、その患者さんは自分の病気を知ってもらうことで、私が将来一人前の医者になれるようにと逆に応援の声をかけて下さるのです。

 本当に感謝の言葉しか見つかりません。これからまさに命をかけてがんと闘っていくこの患者さんに寄り添って、化学療法のすべてのコースが終わるまで見守っていきます。その先にあるのは生か死か。未来は明るいものとばかり思い込んでいた私は、生まれて初めて未来が怖いと思いました。


 

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2017年04月08日22:07病院見学記①
 今までいくつか病院見学に行ったので、忘れないうちにその印象を記しておきます。
 
 順不同ですが、まず長崎県の離島にある病院を紹介します。離島といえば私は沖縄県が思い浮かぶのですが、島の数が多い都道府県は1位から長崎県、鹿児島県、北海道(北方領土を含む)、島根県と続き、沖縄県は5位だそうです(;^ω^) 
 前置きはさておき、島が一番多いという長崎県の離島の一つに行ってきました('ω')ノ 一口に離島と言っても1万人以上人が住んでいる島もあれば無人島もあり、すべての島に病院があるわけではありません。しかし島の規模に応じてそれなりの病院があるようです。小さな規模の病院には色んな科の医師が常駐してるわけではありませんから、私が見学した病院からも時々近くの島まで応援診療に行かれているとのことでした。

 肝心の業務は…、医学生の私から見てもまったりとやっておられました(笑) スタッフたちのまぁとにかく仕事とは関係のない私語の多いこと(笑) 九州弁バージョンの関西人トークが随時開催されてる感じです。そうやってコミュニケーションを図ることがそう大きくないコミュニティの中で仕事を円滑に進めていくコツなのでしょう。よく観察しているとスタッフだけでなくたまに患者さんもさりげなく話に混じってます( ゚Д゚) 小さな島ですからプライベートでも知ってる人が多いんでしょうね。

 5年目くらいの医師の方に聞きましたら「ここの仕事量は大学病院の1/5くらいだよ」とおっしゃってました。確かに午後になると「もう特にこれといって見せてあげられるものはないなぁ」と言われ、予定外ではあったのですが、他の医師のところに行って別の業務を見せていただきました。

 …などと悠長に過ごしていましたら、ふと「これは病院見学が終わった後たった一人でこの島にいても夜は何もすることがなくて時間をもてあますだけなんじゃないか?」という不安がよぎりまして、少し早めに上がらせてもらって今日のうちに本土に戻ろうかなという結論に至りました。しかし!なんと夕方にはもう本土に戻る船や飛行機はないとのこと(◎_◎;) せっかくだから観光でもしたらいいじゃないかと思うかもしれませんが、夜はお出かけしても見えませんしね、というか決して観光する感じの島ではなかったです、というかそもそも車もありませんでした…( ;∀;) もうさっきの予感通り本当に何もすることなく近くの旅館でひっそりと寂しく一夜を明かしてやりましたよ(T_T) 

 仕事は忙しくない方がいい、かつプライベートな時間も欲しいという、いわゆQOML(Quality of My Life/Medical staffs' Lifeっていうんですかね)重視の方にはもってこいの職場だと思います。ただ、私は多少忙しくてもいいので、近くに24時間空いてるコンビニがあって、夜遅くまで空いてる飲み屋街があって、車がなくても移動手段がある都会の方がいいなぁ、と思いました。




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2017年04月05日20:38たられば
 今思い返せば、頑張って受ければよかったんじゃないかと思う試験があります。それは医学部の学士編入試験です。その存在は知っていたのですが、底知れぬ難易度と倍率を感じ取り、すぐに諦めました。しかし先日学士編入試験の問題を見せてもらう機会があったのですが、そんな無茶苦茶難解な問題が出題されているわけではないことや、見かけの倍率と実質倍率の大きな解離を知り、もしかしたら通る道を間違えたのかもしれないとふと思ったわけです。当時は意味不明だった生命科学の問題も、普通の医学生から見ればそんなに難しくないというか、基本的で大事なことを問うているだけのようですね。あの約2年間の自分の必死の努力で得た国語や社会や数学や…の知識や学力は今はどこへやら(笑)、今や一般入試の数学の問題を解ける自信はありません(T_T) どうせなら医学部の勉強の下地になるような勉強をしておきたかったものです。
 もちろんこれは結果論です。もしあのとき学士入学の試験に向けて頑張っていたら…、どこかの大学に受かっていたかもしれませんが、どこにも受からなかったかもしれません。後者の場合は、やっぱり一般受験にしとけばよかったと後悔しているに違いありません。

 学士編入試験の中では、富山大学の編入試験が異彩を放っていますね。数年前の試験しか見てませんが試験内容はほぼ英語力を問われているにすぎません。題材は生命科学であれ、卓越した英語力があれば答えられるような試験です。 生命科学を履修した人材以外の人材も幅広く募集したいという富山大学の姿勢が伝わってきます。


 

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2017年04月02日21:172017年度
 いよいよ2017年度が始まりましたね。しかし4月1日2日がいきなり土日だったのでカレンダーの都合で本格始動は明日以降でしょうか。私の大学は今年は心なしか春休みがちょっと短い感じがします(T_T)
 
 先月はたくさんの別れがありました。先輩が卒業され、印象に強く残っていた教授が定年退職され、今年も数名ですが同級生が入れ替わりました。進級の基準が今もってよく分からないのですが、毎年サプライズ的に留年する学生がいて、まぁ本人が一番びっくりしていたようです。進級の要件は定義上は本試験または再試験で60点以上取ることですが、再試験の難易度があまりにも高い場合は60点で切ってしまうと1つの科目だけで数十人一挙に留年してしまうこともありうるのでおそらく調整はしてるのではないかとの噂です。しかし首尾よく進級した者にとっては「喉元過ぎれば熱さを忘れる」といった感じです。私もそこにあえて首を突っ込むことはしないままここまでやってきてしまいました。 

 ただ5年生からはクリクラが始まるので、同じ班員以外の同級生とは基本的には顔を合わせなくなります。「みんなと会えなくてさみしーお」などとつぶやいている人たちもいますが、もともと友達の少ない私は特にさみしさは感じませんよ笑(さみしささえ感じないところにさみしさを感じますが…泣)

 もう残り2年(の予定)ですから開き直ってるふしもあります。部活もそろそろフェードアウトして勉強にシフトしていくぜっ☆いければいいなと思っています。 しかしすでに春休みは遊び呆けてしまい、予定ではビデオ講座を5年生が始まるまでにはだいぶ見ているはずだったのですが、何度も寝落ちしながらやっと1コマを見終わった状態です…(;^ω^) 人ってやっぱりテスト前とか強制力が働かないとなかなか勉強できないものなのでしょうか??いや、これは私個人の由々しき問題かもしれません。


 

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