2016年10月

2016年10月29日22:06医大生の懐事情
 一般的に、医学生といえばお金持ちの子どもという印象があるでしょうか。私の大学では3人に1人以上は医者の子どもなので、確かにその学生たちはお金持ちの子どもたちだと思います。また子どもを医学部に入れるためには中学生頃から塾に通わせたり、浪人してからは予備校に通わせたりしないといけない場合もあるので、そういうことのできる家庭も比較的裕福な家庭が多いでしょう。
 実際、18歳で免許取り立てでいきなり高級外車を新車でポンと買ってもらってる学生もいます。ただ、私の大学ではそういう学生はごく一部で、庶民の金銭感覚をもった学生が多いですね。ただ部活関係である私立大学の医学部の学生と話したことがあるのですが、私立大学の学生は事情がだいぶ違うようで、学生が集まるときに外車がずらりと並ぶシーンもよく見られるそうです(◎_◎;)。確かに学費だけで6年間で4000万円近くかかって、留年があればさらに年間数百万円かかり、その上生活費もかかるとなるとそれだけを捻出できる家庭は限られてきますね。
 
 しかし最近明らかに金使いの荒い学生群が出現しています。それは地域枠で入った学生です。地域枠の学生は地元の県出身者しかなれないのですが、そもそも地元志向が強い学生も多くて、そういう学生は別に地域枠じゃなくてもその県に残るわけです。地域枠の学生は実家暮らしの学生が多いのですが、月々15万円だかという地域枠の奨学金を丸々お小遣いとして使えることになります。中には実家から通えるのに一人暮らしを経験したいためにわざわざアパートを借りてる学生もいます。また地域枠の学生が借りた奨学金をそのまま貯めておいて、卒業時に一括返済して、県に残る義務を逃れる人もいるという問題がありまして、そのためか、大学側は、「奨学金は教科書やiPadなんかにどんどん使ってください」という指導をしているそうです。そういう指導を受けた学生も、そうかそうかと言わんばかりに色んなものを買いあさるわけです。普通の大学生の仕送り額はアパート代とか含めて10万もいかないでしょうから、月15万自由に使えるというのはかなりの額となります。いやー、その学生の自由なので何とも言えませんが、私から見ればそんなものにそんなにお金かけなくてもというようなところにじゃぶじゃぶ使っていて、地域枠の学生にそんな大きな額の奨学金が必要なのかなと疑問に思います。入試でも多少入りやすい部分もあるし、お金も毎月いっぱいもらえるし、該当者はウハウハだと思いますヾ(≧▽≦)ノ。
 こういう時代は長くは続かないでしょうから、20年後とかに今を振り返ったときに、「今では信じられないけど昔はそんな時代があったんだよー。」という話のネタになりそうですね。

 

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2016年10月23日21:58医師国家試験対策
 大学では既に6年生の最後に受ける医師国家試験のビデオ講座の申し込みが始まってます(まだCBTも終わってないのですが…汗)。医師国家試験なんて6年生になってからか、早くても5年の後期くらいから勉強し始めるのかなーなんて思っていたのですが、世間的には5年生になったらすぐにでも始めるんですかね(;´・ω・)。しかも早く申し込みすれば早期申し込み特典とか言って来月からでも始められるらしいです(◎_◎;)。そ、そんなに早く国試対策を始めてる4年生の医学生がごろごろいるんでしょうか。同じ医学生としては焦りますね(;´Д`)
 さてビデオ講座は4つほどの会社が出してるみたいで、それぞれが少しでもシェアを拡大しようとしのぎを削ってるみたいですね。そういう競争はどんどんやっていただけると医学生としては嬉しいです。ただ、現状ではテコムとメックが2トップって感じですかね。他の2つも中身はいいかもしれませんが、他の人と違う選択をする勇気がないので、私はテコムかメックにしようと思ってます。
 これ、両方とも10万円ほどかかる代物ですし、両方やる必要性もないと思うので、どちらかに決めるということをここ数日だいぶ悩んでいます(?_?) 。友達に聞いたらほぼ1:1でテコム派とメック派にきれいに分かれていて(もちろんまだ悩んでる人もいっぱいいますが)、悩みは加速する一方です。うーん、こんなことで時間を費やしてるのはもったいないと思えるくらいうじうじしてしまっているのですが…、一般的に、同じような2つの物のうち1つを選ばないといけない場合、どうしたらよいのでしょう。
  まぁきっと数か月以内には結局フィーリングで決めてしまっているとは思いますが、その時の自分に選択の責任をなすりつけることにして、とりあえず今はCBTの勉強をちょっとでも進めようと思います。今の実力ではCBTの問題すら解けなくてかなりヤ・バ・い…(;´Д`)


 

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2016年10月20日18:30医学部の留年⑤
 これも大学に入ってから知ったのですが、進級できるかどうかというのが分かる時期も大学によって異なるようです。私の大学は二期制なんですけれども、再試験になった科目の合否は発表されません。前期分もです。つまり前期で再試験になって、「あ、テスト出来なかった、ヤバい」と思っても、結果が分からないので、「ああ留年してるかも留年してるかも…」と強迫観念にとらわれながら後期の半年を送ることになります。はっきり言って精神的な苦痛です。いっそのこと留年してると分かっていた方が、楽といいますか、どうせ留年することが分かっているなら後期の学生生活の過ごし方も変わってくるのではないかと思います(後期は全部じゃなくて半分くらいの科目を頑張って取ることにするとか)。「よし、気持ちを入れ替えて後期頑張ろう」と思って、後期はテストを全部合格して、「よっしゃー!」となったとしても、次の瞬間には「前期分で進級不可」という冷たい通知が来て、気分的に上げて上げてからーの、奈落の底に落とされることもあります( ;∀;)
 そんなことを他人事のようにいう私も実は今回再試験にかかってしまいましたので、その結果を知ることなくのんきに後期の授業を受けています(笑)。まぁ私はもう開き直り派ですかね。再試験の感触がそんなに悪くなかったこともありましたし、前期の再試験のことは考えないようにしてます。これで後期の試験を全部合格して、OSCEもCBTも合格して、それで喜びも束の間、前期の科目で留年ということになったらホントにショックでしばらく立ち直れないでしょうけど。
 大学によっては前期の試験結果は前期末に分かるというところもあるようで、前期で留年確定という現象も起きるそうです。 そういう大学の方が果たしていいのかという問いはあまり重大な問題ではなさそうなので、ここでは深く突っ込まないことにします。どちらにせよ本試験一発で受かってしまうのがまったくもって最高の気分に浸れる一番の道筋です。 


 

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2016年10月16日14:20医学部の留年④
 医学部の学生ですと言うと、よく「勉強大変でしょう?」と言われます。確かに覚える知識量は膨大で、その通りです。しかし同じ医師になるのに某医学部生サイトを見ると進級が緩い大学から理不尽級(笑)という大学まで様々なようです。私の友人にも医学生だった人たちがいますが、時代のギャップ補正は少々必要でしょうが、めちゃんこ緩かったみたいです。今もその大学は進級は緩いみたいですけど。
 私は医学部に入るまでは、「受かればどこでもいい」と思っていましたし、受ける大学の内情(進級が厳しいのかどうか)まで考えている余裕はありませんでした。たまたま今の大学にいるわけなのですが、もし今の大学が理不尽級のとこだったらと思うとぞっとします。逆もしかりで、もう少し緩い大学だったらなぁと思うこともあります。
 ただ進級が緩い大学だろうが理不尽級な大学だろうが出身大学によっては医師としての技量はそんなに変わらないのではないかと思います。緩い大学の出身だからと言ってヤブ医者ばかりという話は聞きませんし、また理不尽級の大学出身者が優秀な医者ばかりという話も聞きません。私の大学でもいくつかの科目で、重箱の隅をつつくような問題を出してくる先生がいて、その科目で留年する人が多いのですが、果たしてそんな知識の有無で何か大きな違いが生じるのでしょうか。医学生は医学部入試という難関を突破してきたツワモノばかりです。そんなツワモノが頑張っても点数を取れないようなテストというのはどうなんだろうと思います。そしてそんなことで1年を棒に振ることになっている学生を可哀想に思います。
 医学生は将来医師として活躍するダイヤの原石ですよ。それを大学はきちんと認識して、良医を育てるという意気込みを持って教育に携わって欲しいのです。そのための試練なら甘んじて受けましょう。
 学生が優秀だから変てこな教育でもまかり通っている今の医学教育は改変の余地が大いにあると思いますね。まぁ学生の方がある意味賢くて、そういうもんだと冷めた目で見ていて「この先生の問題は捨てて別のところで点数を稼いでおこう」などと、ギリギリでも合格点が取れればいいやと思ってテストに臨む学生が多いようですけどね。

 

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2016年10月14日18:00秋晴れの季節
 秋晴れのすがすがしい天気が続いてますね。昼間は暑くもなく寒くもなく私にとって今は一年を通して最も過ごしやすい季節です。春も同様の季節ではあるのですが花粉症なので春は嫌いです(笑)。こういう日は授業をさぼって公園で寝そべっていたい気分です(・´з`・)
 ですが勉強面ではそろそろCBTの季節がやってきました。先輩たちは「CBTなんて楽勝だよ。」「2週間くらい前からガチでやれば大丈夫。」などと、喉元過ぎれば熱さを忘れる的な言葉をおっしゃいますが、私はQBやってもまったく解けません(;´・ω・)。友達には「QBとかまだあんまり手つけてないし。」などと強がって言っていますが、正直に言いますと一応もう2週目には突入しています(;^ω^)。しかし2週目のはずなのに問題との初対面感が半端ないですね(心の中→「こんな問題やったっけなぁ?汗」) 
 先日のブログで「多浪生はクラス平均より学力が低い」とのコメントを頂きましたが、私のことをズバリ指摘されているようで心にグサッと刺さりました(泣)。いやいや見ててください、CBTできっと見返してやります!!CBTはクラス内の順位も出るので、もし晒せるような成績ならお知らせします。でもその方のお返事に書いた通り多浪生にも再受験生にも優秀な人はたくさんおられますよ。かなりご年配の方もおられるのですが、どこからそんなエネルギーが沸いてくるのか知りませんが授業ではいつも最前列に陣取り、居眠りすることもなく、授業が終わったら先生のところに質問に行き、定期試験は言うまでもなくすべて本試験で合格。放課後もきっと家でかなり勉強されているのだと思います。確かに記憶力という点では若い人にはかなわないでしょうが、それを補って余りあるほどの努力をされているのが垣間見えて、良い刺激になります。私も何かあると年齢のせいにして逃げたがる傾向があるのですが、そんな方々のおかげで年齢を言い訳にはできない状況に追い込まれております(;'∀')。

さぁ今日もQB20問ほどやろうかな!(ちょっと少なすぎるか… 笑)


  

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2016年10月07日16:58地域枠②
 私は地域枠という入試自体がちょっと無理のある制度のような気がしてなりません。まず国立大学なのに志願者はその県の出身者に限られてます。その制限もあったりして 、一般入試に比べて少し医学部に入りやすい現象も起きています。地域枠の合否判定の仕方が曖昧なので正確なところは分かりませんが、一般入試の合格者のセンターの最低点よりもだいぶ低い点数で合格している例もあるようです。とりあえず「医学部合格」が欲しくてたまらない受験生にとっては飛びつきやすい制度であることは間違いないでしょう。さらに、もし入試の段階で診療科まで制限をかけるとすると(例えば産婦人科医になると約束するとしますと)、18歳の段階で産婦人科をめざすことになりますが、18歳で産婦人科医になりたいと心から思い、6年間の学生生活+2年間の初期研修の間を他の科にぶれることなく過ごすことができるのでしょうか。高校生の段階で産婦人科医をいったいどの程度理解しているのでしょうか。私の大学でも入学時は小児科や産婦人科を志望していた人が学生生活または初期研修の段階で志望科を変えることはよくあるようです。しぶしぶ産婦人科医になられた医者に診察してもらっても患者さんもあまり嬉しくないでしょうね。
 医師の地域や診療科の偏在の問題は分かります。しかしその問題を解決するのに他に良い方法はないものでしょうか。




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2016年10月05日21:00地域枠①
 医学部入試に「地域枠」が導入されてからもうすぐ10年になりますね。地域枠は導入するときに10年と期限を決めて導入されているので、私の大学では正確には2009年に導入されていることを考えると2018年入試で一旦終了することになります。ただ、10年間では卒業生も4年分しか輩出していないので、効果があったのかどうか判断できないので2019年度以降の入試でどうするか(廃止するか延長するか人数を減らすかなど)は現時点ではまだ分からないそうです。個人的には、今年宮城県には東北医科薬科大学もできたし、来年度には千葉県にもまた医学部ができるようなので長い目で見ればもう十分な気がしますが。

 さて私の大学の地域枠なのですが、地域枠の制度ができたばかりで県と大学が混乱してるのも分かるのですが微妙にころころと改正に改正が行われているらしく、入学時の約束より少し縛りが緩くなったり、逆にきつくなったりしてる部分もあるようです。緩くなる分にはあまり問題ないと思うのですがきつくなるのは後出しじゃんけん感があってちょっとかわいそうな気もします。緩くなるのは、例えば「初期研修は県外に出てもよい」とか「義務年限は専門医を他県で取った後に履行してもよい」とか「義務年限の間も留学することを認めて義務年限を先延ばしにできる」とかみたいです。 きつくなるのは「診療科が自由に選べなくなる」とのことでした。詳しくは知りませんが産婦人科とか精神科とか特に医師が不足している診療科を選ぶように言われているとのことで、卒業生の中にはすでに地域枠生に与えられる奨学金を一括返済して自由の身を手に入れている人が何人もいるようです。
 んー、私は双方(県と卒業生)の思いが分かる気がします。県としては医師不足を解消したいので苦渋の判断で地域枠の学生にそういう道をすすんでもらい、県の医師不足を解消したいという思い。卒業生としては地域に貢献する気持ちは十分もっているのだけれども、自分のやりたい科が県が提示する選択肢の中になかった場合、あまりやりたくない科を選ぶくらいなら奨学金を返してでも自分のやりたい科に進みたいという思い。
 今6年生で地域枠で入学された先輩がおられるのですが、かなり悩んでおられるみたいです。10年という単位は地域枠という入試制度自体を見直すちょうど良い頃合いなのかもしれませんね。



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2016年10月02日15:16病院見学①
 夏休みも終盤を迎えた先日、病院見学に行ってきました。綺麗な建物で研修医や指導医の先生も優しい病院でした。え?それだけかよ(笑)。事前には知らされてなかったのですがたまたまなのか同じ日に他に2人の見学者がいて、3人で見学したのですが見学スケジュールの慌ただしいこと(;'∀')。お忙しいのは十分承知なのですが、中身としてはオペを見学することもできず、外来を見学することもできず、入院患者さんのラウンドにも参加できず、バレー徴候(+)の患者さんをちょっと見せていただいただけに終わりました(;^ω^)。先輩医師とお話しできたのはそのときと、お昼ご飯を一緒に食べたときくらいでした。先輩方もお忙しいらしくてご飯の間中、喋りまくってくださいました。あとの時間は事務の方が病院を案内してくれて、初期研修の内容を説明してくれて、最後にアンケートを書き終わったところで間髪入れず最寄りの駅まで送っていただきあっという間に終わってしまいました。前泊までして気合を入れて行ったのですが昼過ぎにはすべて終わってしまい、3人ともあっけにとられてました(笑)。以下3人の会話↓
「終わっちゃいましたね…」
「うん、終わっちゃったねぇ…」
「これからどうします?」
「んー、せっかくだし観光でもして帰ろっかなぁ(遠い目)」
「それいいかも…(遠い目)」
「(別に急いでないけど)あ、じゃあ自分こっちの方面なんで…」
「あ、じゃあ失礼します」
などと言い合ってそれぞれゆったりと散って行きました。

 病院見学の体験記みたいなのを読むと夕方に業務終了した後は研修医の先生とかがご飯に連れていってくれて研修の裏話みたいなのを聞けたり、1日中いればさすがに一緒に見学してる他大学の医学生とも仲良くなれるはずなのですが…。今回は夜の部はなかったですし、他の見学者ともたかが数時間一緒にいただけだったしすごく慌ただしく時間がすぎていったのでお互い自己紹介くらいしかできず、他の話はあまりできずじまいでした。
 今回見学に行ったのは人気病院(のはず)だったんですけどね、毎年フルマッチするくらいの病院だからもしかして見学者にそんなに一生懸命時間を費やさなくてもいいのかもしれません。次は人気のない病院にチャレンジしてみます!笑



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