クリクラ③

 クリクラでは大学病院や市中病院の臨床医とお話する機会があります。しかし必ずしも気楽に話しできる感じではありません。それらすべてがクリクラの成績評価の一部となるため私たち学生は意見を自由に言える雰囲気ではないんですね。何年か前の先輩がこういう場で自分の意見を自由に述べていたら担当の先生の機嫌を損ねてしまい、大学の教育担当の教授から呼び出されて厳重注意を受けたと聞きました。そうなるともはや「触らぬ神に祟りなし」状態です。ちょっと風変わりな先生だと何が地雷かもわからないので無難な受け答えしかできないのですが、そういった人に限ってそういった模範回答的な答えでは満足しないらしく、途中からただのお説教に変わります(笑) 
 
「君たちおとなしいねぇ。自分からアウトプットしなきゃ患者さんと向き合えないよ。」 
「そう答えろって教科書にでも書いてあったのぉ?現場でそんなんじゃやっていけないよー。」
「君たちの世代はこんな感じで生きてきたのかー。」などなど。そして
「あのね、医者っていうのはね、〇〇できることがまず一番大事なんだよ。」と言われます。 
まぁ全く学ぶところがないとまでは言いませんが、先生によって言うことがまちまちなので、すべてをうのみにしていたらこちらもやっていけません。 
 またお話といっても10分くらいで終わるようなものではなく、クリクラの時間割の枠の中で2時間とかとってあるので、普通に講義を聞くよりはるかに疲れます。大人数の講義だったら自習したり寝れたりできますからね。私なんか興味がなければ途中から聞くふりだけして他のことを考えたりしていますが、若い医学生は素直で真面目です。何か質問はないかと聞かれればなんとかひねり出して質問をし、その質問に対して揚げ足を取られればすみませんと謝り、先生のとりとめのない話に何度も真摯にうなずき、私からみれば理不尽なことを言われても決して言い返すことなくひたすら耐えております。私は医学生の素直で純粋なところまた立場の弱いところにつけこんで、偉そうに話をする医者たちを軽く軽蔑すらしています(-“-)。 

 なお、1つの記事として紹介するためにこのような書き方をしていますが、今のところクリクラで出会った医師は優しくて面白い先生の方が圧倒的に多くて、こういった輩は一部のみであることは付け加えておきます。

 


にほんブログ村 大学生日記ブログ 医大生へ
にほんブログ村

クリクラ②

 クリクラで病院内をうろうろ歩くことが多くなりました。病棟に行ったり外来に行ったり医局に行ったり。そして改めて大変なお仕事だなーと思う方々によく出会います。それは医局の前の廊下でずらりと立っておられるMRの方々です。自社の薬を売り込むためだと思うのですが、お目当ての診療科の教授あたりが廊下に出てくるのをひたすら廊下で待っておられるのです。個人的には、別にやましいことをしてるわけじゃないのですから「何日の何時に伺います」とアポを取ってから行けばいいのではないかと思うのですが、そこはなかなかそうはいかないようですね。何時くらいに病院に来られてるのかよく知りませんが、とりあえずふと気づいたら立っておられて、少なくともクリクラ生が帰宅するくらいの時間帯まではずっと立って待っておられます。ちょっと聞いたところでは、それだけずっと待ってても会えないこともあるし、会えたとしても時間を取って話を聞いてもらえるわけでもないようです。そこまでしての営業活動ってなんかすごい・・・。逆に言えばそこまでしてもなお、利益が見込めるということでしょうか。確かに大学病院全体で使う薬の量は相当多いので、薬が採用されることはすごい売り上げになりそうではあります。

 それにしてもそのずらりと並んでいるスーツ姿の方々の横を通り過ぎるときは少々萎縮せざるを得ないような空気が流れます。私たち学生に対しても丁寧にお辞儀をしてご挨拶して下さるのです。私は「本当に本当にお疲れ様です」と心の中でつぶやきながら会釈して通り過ぎております。

にほんブログ村 大学生日記ブログ 医大生へ
にほんブログ村



クリクラ①

 クリクラが始まって慌ただしい生活が始まりました。精神を削られる生活にまだ慣れず、平日はバタンキューです(´Д⊂ヽ 予定では平日に当該診療科のメックの講座を見終わることにしていたのですが、なかなかそううまくは軌道にのりませんね。。

 さてクリクラでは初めて患者さんを受け持たせてもらっています。その一人ががんの患者さんで化学療法を受けておられます。 その患者さんは当初がんだとは診断されなかったため、がんだと判明した時には相当なショックだったそうです。また化学療法の副作用もなかなかひどくて、毎日様子を伺いに行っていますが、相当に苦しみ疲れておられて、かける言葉も見つかりません。今の自分にはがんに対する正確で豊富な知識もありませんし、またあったとしてもそれを提供する資格もありません。できることはただただ患者さんの気持ちに寄り添うことでしょうか。

 それでも私がベッドサイドに行きますと笑顔を作って迎えてくれます。ただの一医学生でしかないのですが、その患者さんは自分の病気を知ってもらうことで、私が将来一人前の医者になれるようにと逆に応援の声をかけて下さるのです。

 本当に感謝の言葉しか見つかりません。これからまさに命をかけてがんと闘っていくこの患者さんに寄り添って、化学療法のすべてのコースが終わるまで見守っていきます。その先にあるのは生か死か。未来は明るいものとばかり思い込んでいた私は、生まれて初めて未来が怖いと思いました。


 

にほんブログ村 大学生日記ブログ 医大生へ
にほんブログ村
livedoor プロフィール
スポンサードリンク
最新コメント
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

J-CASTニュース